Little AngelPretty devil
           〜ルイヒル年の差パラレル

      “秋を感じて?”
 


あのねあのね?
ウチのタマはとっても賢いよい子で、
暑い盛りもどこが涼しいのかをちゃんと知ってて、
エアコンに頼らないで過ごした凄い子なの。
寒い寒い冬だって、
お家の中でいちばん陽あたりのいいトコ知ってて、
セナのお部屋の真ん中にコロンて寝転んで
すぐそばを走ってもまたいでも
全然動かなかったりするんだよ?
でもね、春とか秋とかは、
暑いのと寒いのとが行ったり来たりするでしょう?
だから、昨日はここが気持ちよかったはずが、
明日は別のところが丁度だったりするじゃない。
毎日違うのに、
その日のいいトコへ、真っ直ぐ向かってくんだよ。
このところはね、
朝 目が覚めるとセナのお布団の襟元にいるの〜vv
そこが一番 暖ったかいからだろね。
セナもヌクヌクで嬉しいしvv
ねえ、凄いでしょう? 賢いでしょう?

 セナくんにとってはかわいい飼い猫、
 でもでも、そうまで賢いタマにしてみりゃ……

 “目を離せない
  弟分みたいなもんかも知れねぇよな。”

小早川さんチで、
運動会へ向けてのポスター描きに
勤しんでいた ちみっこ二人。
ああそうじゃねぇって、
そこは先にクレヨンで縁を書いてから
中を絵の具を塗ればはみ出さねって言ったろがとか。
子ヒル魔くんから基本的なところの指導が飛ぶたび、
小さな猫様、妖一くんのお手々へ
ちょいと伸び上がっての自分の手を置いてみたりするのが、
もっと優しく言ってあげてと、
助け船を出してるようにしか見えなくて。

 「あやや。
  進さんにも同じことするんだよ、タマったらvv」

 「進に?」

つか、あの進がお前へ
何か指示とか出すようなことあんのかよと。
とうとうお膝の上へ座り込み、
とうがらし坊やと向かい合う姿勢になってしまったお猫様に、
やや辟易の妖一くんが訊いたれば。

 「うん、指示っていうか、あのね。
  しくだいとか見てもらってるときにね、
  時々 進さん、お返事ないときがあって。」

ここどうするのとか訊いても、
なんしか ほやんとしてる時とかに。

 「タマがちょいってお手々に前足おいて起こすのね。」

 「目ぇ開けて寝るんか、あいつ。」

まま、正確には、
セナくんのあまりの可憐さに
つい見ほれてしまうというやつなのだろけれど。
そういうことへもお節介を焼くタマだとあって、

 “大変だな、お前。”

目線でそうとねぎらえば、
どこまで通じたか“にゃ〜ん”といいお声で
長鳴きしてくれたタマちゃんだったそうでございます。




     〜Fine〜  13.10.06.


  *ネコちゃんを飼ってるお宅のお話によく出て来るのが、
   寝てるところに来て上へ乗っかるとか潜り込んで来るとか、
   ベッドを占拠して動かないとか……vv
   何か可愛くてうらやましい限りなもんで、
   セナくんチのタマで つい書いてみました。
   ちなみにウチはわんこが主流で、
   他にもセキセイインコやダルマインコ、
   九官鳥からハムスターから熱帯魚のベラからと、
   結構いろいろ飼ってたですが、猫は一度も飼ったことないですね。


ご感想はこちらvv めーるふぉーむvv

ご感想はこちらへ or 更新 & 拍手レス

戻る